企業配 / 宅配(BtoB / BtoC)
読み方:きぎょうはい/たくはい
企業配(BtoB)とは、企業や工場、店舗などの事業者向けに貨物を配送することです。宅配(BtoC)とは、個人宅の消費者向けに荷物を配送することを指します。
両者の特性比較
| 項目 | 企業配(BtoB) | 宅配(BtoC) |
|---|---|---|
| 配送先 | 企業・工場・店舗・倉庫 | 個人宅 |
| 1件あたりの物量 | 多い(パレット単位・ケース単位) | 少ない(個口単位) |
| 1日の配送件数 | 少ない(数件〜数十件) | 多い(100件以上も) |
| 荷役 | 手荷役・フォークリフト。附帯業務が多い | 手渡し・置き配。荷役負担は軽い |
| 時間指定 | 納品時刻が厳格。荷待ちが発生しやすい | 時間帯指定。不在リスクあり |
| 再配達 | 原則なし | 発生する |
| 求められる能力 | 荷役体力、フォークリフト技能、取引先対応 | ルート効率、件数処理能力、接客対応 |
| 単価構造 | 車建て・重量建て | 個建て(1個あたり) |
収益構造の違い
企業配は「単価は高いが荷待ちと荷役が利益を削る」
1件あたりの運賃は大きいものの、納品先での荷待ちや手荷役に時間を取られると、1日に回れる件数が減ります。待機時間料や荷役作業等料を収受できているかどうかが、収益性を左右します。
宅配は「単価は低いが件数で稼ぐ。再配達が利益を削る」
1個あたりの単価は小さく、件数を積み上げる構造です。ここでの最大のロスは再配達で、走行距離と時間が二重にかかります。置き配の普及や宅配ボックスの設置が、そのまま収益改善につながります。
経営者が押さえるべきポイント
採用と定着の観点では、この2つはまったく別の仕事です。
企業配は荷役の体力と取引先対応が求められ、宅配は件数を捌くスピードと地理把握が求められます。適性が異なるため、「ドライバー」という一括りで採用すると、ミスマッチによる早期離職を招きます。求人票の段階で、荷役の有無・1日の件数・時間帯を具体的に示すことが定着率を左右します。
事業ポートフォリオとしての考え方
- 企業配は取引が長期化しやすく、収益が安定する。ただし荷主依存度が高まりやすい
- 宅配はEC市場の成長を取り込めるが、単価競争が厳しく、繁閑差も大きい
どちらか一方に寄せるより、主力を企業配に置き、閑散期や繁忙期の調整弁として宅配・軽貨物を組み合わせる構成が、中小事業者では現実的です。
なお企業配では、荷待ち時間・荷役等時間の記録が業務記録の義務対象です(2025年4月から全車両)。記録は請求根拠になります。
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