実車率・積載率とは?計算式と収益への影響をわかりやすく解説 | 運送社長支援

実車率 / 積載率

読み方:じっしゃりつ/せきさいりつ

 

実車率とは、全走行距離のうち荷物を積んで輸送した距離が占める比率です。積載率とは、車両の最大積載量に対して実際に積んだ貨物量の比率を指します。

計算式

指標計算式何を測るか
実車率実車キロ ÷ 総走行キロ × 100荷物を積んで走った距離の割合
積載率実際の積載量 ÷ 最大積載量 × 100車両スペースの充填度
実働率実働延日数 ÷ 実在延日数 × 100車両が稼働した日数の割合

 

この3つは混同されがちですが、測っている対象が異なります。実車率は「距離」、積載率は「量」、実働率は「日数」です。

3指標の関係

車両1台あたりの収益性は、この3つの掛け算で決まります。

 

車両の生産性 = 実働率 × 実車率 × 積載率

 

たとえば実働率90%・実車率50%・積載率50%であれば、理論上の能力の22.5%しか使えていないことになります。往路は満載でも復路が空車なら実車率は50%、これは珍しい数字ではありません。

 

日本のトラック輸送全体の積載率は長年5割を下回る水準で推移しています。業界全体が、半分以上「空気を運んでいる」状態にあります。

改善のアプローチ

指標改善の打ち手
実車率帰り便の確保、配送マッチングの活用、共同配送、往復で成立する定期路線の獲得
積載率混載・積合せ、パレット標準化による積み付け効率化、荷姿の見直し、荷主への発注ロット提案
実働率車両整備計画の適正化、ドライバー確保、繁閑差の平準化

経営者が押さえるべきポイント

実車率の改善は、値上げと同じ効果を持ちます。

 

同じ売上をより短い走行距離で稼げれば、燃料費・タイヤ費・修繕費(運行三費)が下がります。ドライバーの拘束時間も減るため、改善基準告示の遵守にも効きます。値上げ交渉は相手のいる話ですが、実車率の改善は自社で着手できます。

 

ただし前提として、測っていない指標は改善できません。車両別・荷主別・路線別に実車率と積載率を出せる状態になっているかを、まず確認してください。デジタコや動態管理システムのデータがあれば集計は可能です。

 

荷主に提案する材料にもなります。

 

改正物流効率化法では、荷主の努力義務として「積載効率の向上等」が判断基準に明記され、発送量・納入量の適正化や繁閑差の平準化、適切なリードタイムの確保が求められています。積載率のデータを示して発注ロットや納品頻度の見直しを提案することは、荷主のコンプライアンス対応と利害が一致します。

 

数字を持っている会社だけが、この交渉のテーブルに着けます。

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